春、たくさんの花をつけ、ふんわりいい香りが漂う…
バラを育てている方なら、たくさん花がついてほしいと思いますよね。
それにはやっぱりお世話が必要
バラは寒くなると活動をやめ、「休眠期」に入ります。この「休眠期」の間に、春の開花の準備をしましょう。
今回はバラの植え替えのお話です。
バラの植え替えの適期って?
バラの休眠期は12月中旬から2月頃。
この時期なら土を替えたり、根を詰めたりと、多少バラの負担にかかる作業しても大丈夫です。
植え替える前に冬選定を済ませておいた方が作業しやすいと思います。
葉っぱは全て取り、花がら、つぼみ等もすべて摘んでおきます。
なぜ植え替えが必要?
土の状態を良くするため
鉢栽培を続けていると土は固くなってきます。ということは水はけや通気性が悪くなってくるのです。そのような状態では、根詰まりが起こりやすくなります。
また、肥料分もかたよってきてしまいます。
限定されてしまう鉢栽培の環境を、土を入れ替えてリフレッシュさせるために植え替えが必要になります。
根が新しく伸びるスペースを確保するため
根を切り詰めることが可能なこの時期に、絡み合った根をほぐし、伸びすぎた根を切り詰めます。
そうすることで、鉢の中に次の一年にしっかり根を伸ばす場所を作ります。
根を確認した時に、生育状態が良くなかった場合は、今ある根を大切に、なるべく切らないように植え替えます。
土の中に害虫がいないか確認するため
バラの大敵、コガネムシは土の中に卵を産み、ふ化した幼虫は、土の中で根を食べて育ちます。
土の中にいるので見つけることが難しく、気付いた時には手遅れになって枯れてしまうこともあります。
植え替えの時に、鉢土を点検して、コガネムシの幼虫が入り込んでいないかチェックしましょう。
植え替えの方法
実際の植え替えを画像と共に作業を説明していきます。
作業を進めるにあたって、根が乾いてしまわないように、できるだけ素早く作業を進めていきましょう。
鉢からバラを引き抜く
鉢からバラを引き抜きます。うまく抜けないときは、鉢の周りをトントンと叩いたり、鉢を横に倒して鉢の周りをギュッと押すと、鉢と土の間に隙間ができて抜けやすくなります。
それでもダメな場合は、鉢と土の間をシャベルなどを差し込み、1周すると抜けます。
根をほぐして害虫や根のチェック
引き抜いた土は、肩土(土の縁の角の部分)を落とし、雑草の種などを取り除きます。
「根かき」などを使用して下からほぐしていき、根鉢を3分の2程度にします。
ほぐした根の長く伸びすぎているところははさみで切り詰めます。
この時、太い根は残すように注意してください。
うまくほぐせないほど根が詰まってしまっている場合は、根鉢を切り落としても大丈夫です。
休眠期なので、多少、根に負担のかかる作業をしても枯れる心配がないんです。
植え替える鉢の準備
鉢の底に、鉢底石を入れます。成長するスペースが少なくならないように、入れすぎないようにしてくださいね。
スリット鉢は通気性が良いので、必ずしも入れなくても良いですが、スリットから土がこぼれやすいので、それを防ぐ程度に入れることもおすすめです。
今回は赤玉土を鉢底石として使用しています。
鉢苗を植え付ける
鉢底石を入れた鉢に、次は培養土を少し入れ、バラ苗を置いてみます。
土の表面が鉢の縁から2~3cmしたになるように意識しつつ、バラの接ぎ口が埋まらないように高さを調整しながら培養土を足していきます。
この時に、バランスよく成長するように、株の傾きを調整して植え付けるといいですね。
たーっぷり水やりをして完了
鉢底から水が流れ出るまでしっかり水をあげます。
15分くらい後にもう一度た~っぷりと水をあげます。
根の活着を促すために活力剤(メネデールなど)を使用するのもおすすめです。
いかがでしたでしょうか?
難しくはなさそうだと思っていただけたかと思います。
所要時間は10~15分程度です。(2度目の水やりは除く)
植え替えたらもう春が待ち遠しいですね!
今年は美しいバラの花をたくさん咲かせられるよう、植え替え頑張ってみましょう!
もちろんミニバラも植え替えてあげると花付きの良さも変わりますよ!
バラ担当者が店頭にいる日は限られていますが、是非、お気軽にご質問などしてくださいね!